2021年9月14日火曜日

ソーシャルレンディング maneo の話

前回、「ソーシャルレンディング」または「クラウドファンディング」と呼ばれる、「貸付型」の投資について拙文をしたためた。

実際、私はタイトルにある「maneo」に口座を開き、出資していた。

今現在、度重なる返済遅延が発生のため、maneoは休眠状態だ。集団訴訟も起こっている

なお、新規の口座開設は停止されている。ご存じの方も少なからず居られるだろう。


私自身は、危うく難を逃れた形だ。損失は被っていない。


いったい何がmaneoに起こったのか

maneoに出資していた私が経験したことを、拙文ではあるが著す

何かの形で残しておくことは意味があると思う。


マネオマーケット株式会社に関する集団訴訟」でググっていただきたい。

損失を被った出資者たちの怨嗟や怒りのコメントが読める。

誠にお気の毒で、何となく目を背けたくなってしまう。

だが、私と同じ個人投資家、これから投資を始める方々は、是非とも目を通してほしい

これも投資の現実の一面だからだ。私も含め、「他山の石」とされたい


maneoで投資を始めた時、出資する際の条件として以下のルールを設けた。

  • 償還期間は1年以内に限る
  • 利率が年利8%以上の案件には投資しない
  • 担保の有無も考慮しつつ、低利の案件には資金を多く、高利は少なく

私はこの3項を、maneoから手を引くまで徹底して守った。


例えばある案件で、年利が5%、償還期間が6ヶ月の案件があったとする。

私にとってはこの辺りが最も「美味しい案件」だった。

また、年利3%、償還期間3ヶ月なんて場合は、レバレッジを掛ける意味で、少し多めの金額を出資した。

金利が7%以上なら、逆に資金を絞る。償還期間が1年以上なら、たとえ金利が低くても見送った。


このルールで出資を続け、諸々引かれた後の私の運用益は年利3%程度だった

利益が低いと思いますか?

さらに利益拡大を狙うなら、より大きいリスクも許容しなければならない。

それは嫌だった。

だから少しづつ運用資金を増やし、レバレッジ効果で配当額を増やしていく戦略をとった。


儲けた配当も資金に充て、4年程は実に満足のいく成績だった


ところがmaneoが提示する案件が様変わりしてきた。

私にとっては、金利が高すぎ、償還期間も1年以上の案件が増えていったのだ。

許容できるリスクの範囲を超えてしまっている。

私は自分のルールを変更すべきか悩んだが、曲げなかった。


私が出資できる案件はどんどん減っていった。

これは「投資の機会損失」と呼ばれる。運用資金を遊ばせておくのは勿体ないのだ。

そのころの私は「株式投資」も始めていた。

maneoで遊んでいる資金の何割かを、証券会社の口座に移すことにした。

私は徐々にmaneoから距離を置くことになってしまった。


2019年1月早々からmaneoに不穏な兆候が表れる

返済の延滞が発生する

事業者U社に対する不動産担保付きのローンだった。

驚くかもしれないが、会社は匿名であることが少なからずあった。

担保の不動産はU社の親会社が所有している。

親会社は借り換えと、不動産売却を試みたようだ。

しかし、手を差し伸べてくれる金融機関はなく、担保不動産も売れなかったのだろう。

maneoは担保不動産を競売に賭けたようだが、売却できたのか確認できない。


以後こんな話がゴロゴロ出てくる

ある事業者は不動産売買のため、その不動産を担保に資金を調達したものの、契約成立できず、返済を焦げ付かせた。


またある事業者は、賃貸収入を目的に不動産を取得し、その賃料から分配金を支払い、償還期限までに売却をする計画を立て、資金を調達した。

だが思うように店子は現れず、断念して不動産を売ろうにも売れなかったようだ。

結局、弁護士を通じ破産申請を申し立てた。


さらに泥沼化する

返済遅延をしていたGIL社は、EF社から資金を調達したものの、それを返済に充てず、JCS社に不当に送金していた事実が発覚した。ちなみにEF社もmaneoから資金を調達している。

2021年maneoはGIL社に債権者破産申請を申し立てた。

私は債権者が債務者の破産申請をできるのを初めて知った。


もちろん遅延案件の中には、無事資金を回収できたものもある。

コロナ禍の影響も少なからずある。


金額は少なかったが、まだ継続中の案件が残っていた私は、煮られる思い出で償還の日を待った

果たして、元本の損失は免れた


私はなぜ助かったのか。

運用法が良かったのか、ただ運が良かっただけなのか、今でも判らない。


この惨憺たる有様を直視するのはとても辛い。

しかし素人投資家と雖も、ここから何かを学び取らなくてはと思う。


まず私が強烈に感じたのは、遅延案件のほとんどに、担保も含め不動産が絡んでいる

maneoはプロの金融業者だが、かかる不動産の本当の価値を計れていなかったのではないか?

また不動産はすぐに売却できない。立地によっては買い手がなかなか見つからない場合もある

と言うことは、「不動産担保付き」だからと言って全く安心できないわけだ。


私は「担保が付いているなら比較的安心」ぐらいにしか考えていなかった。これには大いに反省している。

不動産取引や不動産運用はその筋のプロでも時に見誤る。そのリスクは莫大だ。


「ソーシャルレンディング」、「クラウドファンディング」は敢えて言い換えれば、「高利貸し」だ

「高利貸し」に頼らざるを得ない債務者は、それなりの事情を抱えいる


「ソーシャルレンディング」、「クラウドファンディング」をググる。

沢山の業者があなたを勧誘してくる。なかには興味が湧く方もいらっしゃるだろう。かつての私のように。

私は止もしなければ、勧めもしない。


私がダラダラと綴った拙稿が、あなたにとってより良い選択を導き出せる一助になれば、幸いだ。


長くなってしまった。お付き合い頂きありがとうございました。

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