「ソーシャルレンディング」をご存じだろうか。
別名「クラウドファンディング」とも呼ばれている様だ。
簡単に説明すると、「ファンド」の一種だと思えばよい。
(詳しく知りたい方はググってください。)
「ソーシャルレンディング」もいくつかのタイプがあり、ここでは「貸付型」に話を限定する。
仕組みはこうだ。
資金が欲しい企業や事業者がある。(以後、債務者)
その一方で投資先を求めている投資家や投資会社がある。(以後、債権者)
この両者をつなぐのが「ソーシャルレンディング」の運営会社だ。(以後、仲介者)
仲介者は債務者を査定し、貸付金額、利息、償還期間、担保を提示して、債権者を募る。
投資家たちは貸付の条件に納得すれば、資金を投入し債権者となる。
貸付金額の満額に達すれば、目出度く契約成立。
たいていの場合債務者は毎月利息を支払い、償還期限で元本を返済する。
利息から仲介者の手数料が抜かれ、源泉が抜かれ、残ったお金が債権者の儲けだ。
運営側は、「株取引よりリスクが低い」ことをよくウリにしている。
何を隠そう、私やってました。ただ今は手を引いている。
「痛い目」に合ったわけじゃないですよ。その辺は後述する。
私の経験談を話す。
「ソーシャルレンディング」を初めて知ったのは、確か本屋だった。
そのころ、私は投資に興味が湧いてきたのだが、何をどうすればいいやら、右も左も分からなかった。株式投資も得体の知れない怖いものに見えていた。
その本(題名はもう忘れた)を読み、紹介されていた運営会社の「maneo」に口座を開いた。
騙されてたつもりで、少額で1年間やってみることにした。
結果は儲かった。
諸々引かれて、約3%の利益率を出したと思う。
で、3%分の金額を引き出した。当たり前だがちゃんと振り込まれた。
これなら自分にもできそうだ。
資金を増やし本格的に運用を開始した。
但し、投資するうえで、以下のルールを設けた。
- 償還期間は1年以内に限る
- 利率が年利8%以上の案件には投資しない
- 担保の有無も考慮しつつ、低利の案件には資金を多く、高利は少なく
この3つを徹底して守った。
これは、借金する側の立場になって考えればいい。
債務者にとって、返済期間が長いのは有利だ。債権者にはリスクが増す。
金利は債務者の信用で変動する。誰だって借金するなら低利で借りたい。
でもその金利でしか貸し手が現れなかったわけだ。
加えて運営側は手数料を取るから、債権者が見ているより数%高い金利を、実際は支払うはずだ。
金を預けるだけで、長期間利息が入ってくる。楽だし嬉しいですよそりゃ。
でもね、安定した企業なら普通は銀行に融資してもらうでしょ。
今は排除されたらしいが、当時のソーシャルレンディングでは、債務者の匿名が少なくなかった。一つの案件に複数社が加わることも多かった。
ソーシャルレンディングは「株より低リスク」は確かにそうだろう。
リスクの許容範囲をある程度選ぶこともできる。
ただし、それは株と比較した場合であって、国債なんかと比べれば、はるかに高リスクだ。
とは言え、ルールを守りながら、私の運用成績はそこそこ良かった。
当時のmaneoの借り手は、新興の住宅建築会社とか、パチンコ台の卸会社、ブライダルの貸衣装屋さんなんかがあったと記憶している。
儲けた利息をまた投資に充てれば、福利効果が得られる。
始めてからの3~4年は実にうまくいっていた。
ミソが付き始めたのは、自分のルールに合わない案件が増え始めたころだ。
「maneoの虎」なる企画が始まり、個人事業の債務者に年利10%で償還期間が数年なんていう案件を見た時は、ひっくり返りそうになった。
もちろん私は乗らなかった。
ところが、あっと言う間に次から次へ満額成立していくのだ。
いや確かに年利10%は美味しい。無事償還されればね。
でも金を借りる側の気持ちになってほしい。こんな高利で金を借りるのはまともじゃないぞ。
皆どうかしていると思った。私は少し怖くなったのを憶えている。
私は徐々にmaneoから距離を置き始めた。
自分の意志でと言うより、自分に合う投資案件が急速に減り、投資したくても出来ない状況が続いていたからだ。
もっとリスクを受け入れるべきかと悩んだが、最初に決めたルールは曲げなかった。
結局この後、maneoは大変な事態に陥る。
私は難を逃れた。
自分が定めたルールが良かったのか。
ただ運が良かっただけなのか。
今でもよく判らない。
次回は「maneo」について著す。
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